リハビリ人生

知り合いに「アケスケなブログ」って言われました。あけみって名前のスケバン?って思ってたら赤裸々って意味でした。

空間をぶっ壊せ

 

京都の老舗の喫茶店に行ってきた。

 

用があって京都には来ていたのだけれど、折角の京都なんだから楽しまないと勿体ないだろと思い、いくつか観光地に行ったりなんかもした。伏見稲荷の千本鳥居は「千本以上あんなこれ」と思ったしタクシーの運ちゃんにも「千本以上あるよ」って言われた。

 

京都っぽさを味わったり味わなかったりしながら、数日を過ごしその喫茶店にも興味本位で訪れた。

「レトロ喫茶。クラシカルな雰囲気で安らぎのひとときを」

みたいな文言がるるぶには乗っており、期待に胸を踊らせる私。

 

 

~カランコロンカランコロン~

 

店に入ると、シックな赤を基調としたテーブルやイスが並んでいて、一つ一つの物がその空間を演出していて、レトロさを実感した。さっきまでビルが立ち並ぶ現代にいたのに、なんだかタイムスリップしたみたいだった。

 

「お二階へどうぞ」

 

その日は世間はクリスマス。年配の昔からの常連客らしき人もいれば、若くて写真を沢山撮る女性2人組なんかもいて、店は賑わっていた。

 

2階へとあがった、その時だった。

 

「ドドドドドドドドド」

 

勢いよく階段を駆け上がってくる音。

 

「イラッシャイアセッッッッッ」

 

店員のモノマネをするラーメン屋のマスコットキャラクターのインコみたいな声がすると思ったら喫茶店の女性店員だった。

 

ものすごい勢いで現れた彼女は、席へ案内してくれると、またものすごい勢いで2階の厨房に行き、ガチャガチャ言わせながらコップを用意している。

 

「コチラドウゾッ!!!(水置きながら)ご注文はおきまりでしょうか!?!!?」

 

勢いと圧がとにかくすごい。

注文を伝えると威勢よく返事してドタバタとまた彼女は駆けていく。

 

さっきまで、昭和初期のゆっくりした時間にいると思ってたのに、急に慌ただしいスピーディな現代社会に蹴落とされた。世間はクリスマスなんだ。外に出たらそれはもう街に人にと盛り上がっている。安らぎの空間を求めにここに来たんじゃなかったのか。インコの姉ちゃんは何にそんなに焦らされてるのか。

 

 

「イラッシャイアセッッッッッ!!!!!!」

 

インコの姉ちゃんの声が響く度に、店内の時空は歪む。

 

静けさと安らぎを、騒々しさというブラックホールに吸い込んでいく。

 

 

~カランコロンカランコロン~

 

 

紅茶飲んですぐ店を出た。

 

 

理由は、インコ姉ちゃんは、老舗料理店で働いてた時に「イラッシャイアセッッッッッ!」って客を迎えたら、「1回ラーメン屋のノリ忘れてくれる?」って裏で店長にメチャクチャ怒られてた自分まんまだったから

この世で一番興奮する匂い

体育館倉庫の匂い~~~~~~!!!!!!!





はい。今日のブログ終了。



ここからは全てハイパー余談タイムです。









ookichi.hatenablog.com


こちらは、オモコロライターのおおきちさんのブログ。おおきちナイトニッポン。
今年一番○○だったものというテーマでおおきちさんが今年見た一番興奮するAVや、面白いテキストなどなどを紹介していた。
そして、「更新を楽しみにしているブログ」に話が移った時・・・

ああ~~~~!私もあらいはまさんのブログ本当に好き好き!
泥餅さんも本当最高!女子高生って言ってんのに文才がすごいのもう!
とかなんとか考えてた矢先。





f:id:sobameshi5:20171227155922j:plain







はて?




そばめし・・・ファイブ・・・・?














sobameshi5.hatenablog.com






それ、

俺っちのブログじゃん!!!!!
なになになに~~~~~~!!!!!!!







というわけで今日はただの嬉ションだだもれの日記です。ブログのタイトルもリハビリ人生からおおきちガールのこびこびブログに変えます。ウッス!それは嘘です!やっぱ嘘って続かないよね~~!みんな!正直に生きていこうネ!

もうすぐこのブログ始めて一年が経つんですね。本当に最初はおそらく読者一桁(私に脅されて読まされている気の優しい身内のみ)の感じでやってたんですが、ぼちぼち読者数も増えてこれからも更新がんばろっかなと思ってたら、です。

いや、今までも嬉しいことはあったんですけども、まさかおおきちさんがブログで紹介してくれるとは思わなかったのです。なぜこんなに喜んでいるのか。おおきちさんのことめっちゃ好きだからです。


褒められると嬉しいかつテンアゲ。あと面白いものを見てもすぐに本人に言わず、ブログだったら閉鎖後、バンドだったら解散後に「アレ好きでした!」と伝えて当人が「当時言ってよ!」みたいな事が多々ある、様に思う。好きな人には積極的に好きですよアピールをすることにしてるし、していただきたい。で、これ言ったってことは分かるっしょ?俺も褒められたいのよ。モチベーション上げさせてよ。長文の褒め待ってるよ!シュッ(バラを投げる)
おおきちナイトニッポン「2017年最も○○だったものアワード」より


シュッ!(バラを受け取る)

というわけで前置きが長くなりましたが、バラを投げられたので今日は宣言した通りおおきちさんへのこびこびブログです。普段こんなテイストで書いてないので読者減るかもしれませんが減ったら減った時です。ええ。ぜひ見逃してください。





おおきちこびこびブログ
~おおきちさんの2017年について~




私、オモコロというサイトが好きで、その中でも最高ラジオというラジオが大好きなんですけど、最高ラジオと切って切り離せないのが、このおおきちさんなのです。

saikoradio.hatenablog.com

おおきちさんがしていた大仲良しラジオという伝説のラジオについては、この記事をみれば大方理解できると思います。
簡潔に話すと新人ライターだったみくのしんさんとおおきちさんが、あまりに仲が悪かったため、「仲の悪い二人がするラジオ」という体で始めたのですが、仲が良くなるどころかおおきちさんがみくのしんさんにパワハラを始めて、関係がどんどん最悪になっていった結果、終わりを迎えました。

その後おおきちみくのしん抜きで「大仲良しラジオは誰が一番悪かったのか」という話し合いラジオをやった際、
「リスナーを一番不快にさせてるのはおおきち」
「おおきちが結局一番つまらない」
など、おおきちさんが落ちていく雰囲気に。


そして

gannbare.hateblo.jp

大仲良しラジオの相方のみくのしんさんは、かまどさんと個人ブログで「かまってみくのしん」というラジオを始めることに。
これがねえ・・・まあ~~~~~~面白い!!!!一回目からメチャクチャ面白い!!!二人のトークもさることながら、頭のおかしいリスナーもいじってあげることで、誰もとりこぼすことなくかまってあげる、本当に温かくて面白いラジオなんです。オモコロに行ってからも毎週聞いてるし、ドッキリの時には一週間泣きながら過ごしてたくらいガチはまりしています。


・・・なんですが、





おおきちさんは!?!?!?
おおきちさんの活躍の場は!!!


かまみくが始まった当初はずっとそんな気持ちでいっぱいでした。

確かにおおきちさんは、嫌な上司みたく相手のミスをこんこんと追求し、自分の知識についてこない者にはあきれ返って見放す態度をとるような、サブカルパワハラ兄ちゃん的な一面もあるように感じますが、私はそんなおおきちさんも含めて大好きなのです。



omocoro.jp



大仲良しラジオが始まるきっかけとなったラジオでは、嬉しくて「俺なんてやつがラジオやれるなんて思ってなくて」って泣き出したり、やめないでメールが集まらなかったら終わるとなった時、結局メールが集まって泥酔して二人で泣きながらアツいことを語ったり、





なにが言いたいっておおきちさん・・・

人間味がすごいんですよ・・・


100で嫌な態度をとってきたりすることもあるけど、それだけ何かに熱を持ってるからこそ、おおきちさんは自分の持っている芯を誰かによって折られることを一番嫌がってるんじゃないかと思います。自己分析を繰り返し自分がどういう人間かを分かっているからこそ、全力で目の前のものに立ち向かい、時にはシュンとしたり泣いちゃうくらい喜んだりするのです。


私はそんなおおきちさんが嫌いになれなくて、応援したくて、この一年間気づけばおおきちさんを応援してしまっていました。


以下おおきちさんの今年の様子です。



おおきちナイトニッポン!

ookichi.hatenablog.com

おおきちさんは、大仲良しラジオの更新日である火曜日に毎週毎週ブログを更新しています。
私は今でもおおきちナイトニッポンが更新されるたび、「大仲良しラジオ~~~~~~~~~~~!!!!!!」と思っています。たぶんご本人は思われたくはないと思いますが。



ookichi.hatenablog.com

↑私が一番好きなおおきちナイトニッポンです。



おおきちさん今年はたくさん記事も書かれてました。(オモコロのみの紹介)

omocoro.jp

おおきちさんならではの嗅覚で、面白いものを掘り出して形にしていく記事が好きです。

omocoro.jp

これは、zukkiniさんが元々やられてて、そのシリーズの大ファンでもあったのですが、おおきちさんの朝ベロも最高でした。


そしてオモコロのテキストコンテンツの文字そば

omocoro.jp

1000文字で朝にそばのように軽く読めるテキストコンテンツ。おおきちさんはよく「朝にふさわしくないだろ!!」みたいな濃度のものを出してくるのですが、そっちもおおきち臭がすごくて大好きです。今日の更新の文字そばはマジで読みやすいので、人にオススメしやすい




かまみくが始まった当初、私は思いました。

「もっとおおきちさんの活躍を見せてくれ」と



でも今は思います。

















おおきち濃度高~~~~~~~~~!!!!!!!!





昨日とか
火曜深夜→おおきちナイトニッポン更新
火曜昼→オモコロ特集(おおきち)
水曜→文字そば(おおきち)
だったんですよ。


いや、活躍してほしいとは言ったけど、こんなに過剰摂取すると思ってないって!!!濃いから!!!おおきち濃度濃いから!!!!!

ラジオが終わって、みくのしんさんより見る機会減るかな?と思ってたけど、逆に記事の量が増え続ける一方。文字そばでおおきちさんを見る頻度も高いです。
濃度濃いよ!

いや、これはインスタもtwitterも全部フォローして自分からおおきちさんを摂取していってることに明らかに原因があるんでそれはすいません。
濃いとか言ってるけどそれ自分のせいだわ。あきらかにもう濃いみそラーメンに、誰からも強制されてないのに、おおきちスパイスかけ続けてる自分のせいだわ。
もうおおきちさんの濃さを求めてる自分がいるんですわ。大仲良しラジオが終わってからずっと。もう中毒だわ、誰か助けてくれ。


2018年、これからもおおきちさんの活躍、期待しております。
大仲良しラジオは終わったけど、私の中ではずっと続いてます。





















ほらよ!!!おおきちぃ!!!!!!



バラ投げてきたから長文で投げ返してやったよ!!!!!
これで満足か!!!!!!!!

余談終わり!!!!!!!!!!!!!





















いやホント、ブログ紹介してくれてありがとうございました。

皆さま来年もリハビリ人生をよろしくお願いします。

セクハラ男がローションで痛い目に合う話

今回のブログは、前回の記事に出てきたバイトのT先輩の話である。

 

sobameshi5.hatenablog.com


大学生になったばかりで垢抜けないバイト初日の女の子の目の前で、よりによってヘリコプターAVなどというAVの中でもマニアックすぎるものを見せてきたT先輩。

T先輩は職場の先輩としてはとても頼り甲斐のある人だった。仕事が丁寧かつ早いし、教え方もとても上手い。

T先輩は仕事の面では本当に尊敬できる先輩だった。
そう、“仕事の面”では・・・。


T先輩はマジのセクハラクソ野郎だった。
セクハラの内容を克明に記すと、わたしのファンクラブの人たちが顔真っ赤にしてT先輩を特定し、奇襲をかます可能性もあるので、詳しくは書かないが、いくつかあげる。

 

・バイトで暇な時間に、男性経験がない私に対して、仕事用のメモを駆使してバックの体位の構図を説明してくれる

説明すな。

 

・メチャクチャ重いものを運んでる時に、後ろから脇をコチョコチョしてくる

1回全部落として全部先輩のせいにした。


・ブラジャーを外したことがない童貞のバイトD(私と同い年)に、「しょうがない!こいつで練習だ!」と言って、わたしのブラジャーのホックを(服の上から)無理やり外させる

私に人権はないのか。

 

 

と、まあこんな感じである。

マジにする人がいるかもしれないから言っとくけど、まあT先輩とはそれなりに仲が良かったので、向こうもじゃれ合いの一つとしてやってた節もあろうと思う。とはいえ、じゃれあいとはいえ、やってはいけない一線を踏み越えてくる瞬間がちょいちょいあるのは事実だった。

別にブチギレてバイト辞めたりするくらい、気に病むことはなかったけど、やられてばっかりで何もやり返せないのも癪だし、なんかいつか痛い目見ればいいのになと思っていた。

 

 


そして事は起こったーーーー。
正確に言うと、私の見ていないところで、起こったのである。

 


その日T先輩はなんだか元気がなく、バイトが終わると早々に帰って行ってしまった。

いつもならふざけてくる所なのに、どうしたんだろうと思って、社会人バイトのOさんに「T先輩どうしたんですかね?」と聞いた。
OさんはヘリコプターAVの時に一緒にいたもう一人の人で、優しそうな見た目と性格も優しいが、普段働いてる職場の人とガンガンに不倫して、日々職場の駐車場で野外セックスに勤しんでるという逸話もある人である。

そんなOさんは、瞳の奥にためらいを残しつつ、前日にあった事件を話してくれたのだった。

 

 

 

メンバーはT先輩、Oさん、そして私のブラホック外してきた童貞のD。
その日はDのために、新しくできた風俗店に2人が連れていくことになっていた。
店名は「ぬるぬるソープランド(仮名)。
女の子と一緒にぬるぬるワチャワチャすることができる店であることが、なんとなく分かる。

Dのためとはいえ、自分たちも楽しむ満々で来ていた女好きのT先輩と野外セックス大好きOさん。意気揚々と店に入った。

すると入ってすぐ、


「貴重品や、カバンなど、全部預けてください」


と言われた。

盗撮防止だとか、そういった意味合いなのだろうかと、言われた通りに預ける。

 

 


「はい、それでは脱いでこれに着替えてあちらに行ってくださいね〜」

 

 


3人は驚いた。
手渡されたのはブリーフ1枚だった。


店員から何も説明はない。
男3人、言われるがままにブリーフ1枚でその場に立ちすくむ。

入ってきて数分、いまだ女の子の姿は確認出来ない。確認できるのは、ブリーフ姿の仕事仲間のみ。
まだ何も始まってもないのにすでに地獄が見え隠れしている。

 


そして、なぜ個別に案内されないのか?
一体今から何が始まると言うのか。


不安を抱えながら、言われた通りに扉を開けた。

 

 

 

「いらっしゃいませ〜〜〜〜!」

 

 


そこには水着姿の女の子。

そして

ライトに照らされてギラギラに光ってるリングがあった。

 

なんで?

 

数人の女の子とローション、そしてブリーフ姿の自分たちを前に、脳内で「乱交パーティ」という文字面が浮かび上がる中、女の子のひとりが高らかに始まりの合図をかける。

 

 


「それではまず一回戦です!」

 


一回戦?

 

 

頭に「スワッピング大乱交」という文字面が残る中、言われるがままにとりあえずDがあげられる。
すると、水着姿の女の子もリング上にあがる。
すると、ゴングが鳴り響いた。

 

それが闘いの合図だった。

 


「うわぁぁっつつつつつ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

次に響いたのはDの叫び声だった。


リング周りの女の子たちはリングにむかって熱々のローションをぶっかけていた。

Dは初めてのローションに悶絶を食らってしまっている。


もはや何の理解も追いつかない状況。
これはプレイでもなんでもない。
ぬるぬるランドでは、今、闘いが行われているのである。

 

熱湯ローションを避けながらジリジリと攻めよってくる女の子、Dはやられなきゃやられる!とローションでツルツルすべりながら近づく。

 

しかし、Dはそのままローションに滑り、
転倒して尻もちをつき、リングが鳴った。

 

リングから降りてきたDは蒼白の表情で俺女の子に触ってません・・・!」と一言。
目の前にぬるぬるの女の子がいたのに触れなかったという事実が、Dの童貞史に刻まれた。

 

 

 

二回戦はT先輩と三回戦はOさんと続いた。
2人はDの無念を晴らすべく、なんとかして女の子に触ろうという一心でリングに上がった。

2人のエロに対する執念は生半可なものではなく、熱々のローションに動じることなく女の子に向かって突き進み、逃げた女の子が先に足を滑らせ、ルール上の勝ちを手に入れた。

 

自分たちの予期せぬ形で始まった闘いの、勝利を手に入れ、すこしの喜びを感じるや否や、女の子の元気な声が部屋に響き渡った。

 

 


「最終決戦〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

 


最終決戦という言葉だった。闘いの幕はまだ閉じてはいない。

「ついに乱交祭りが始まるのか?」「今度は何が何でも女の子をめちゃくちゃしてやるぞ」と期待する中、2人はリングにあげられた。

 

 

 

 

リング上には

 

ブリーフの男と

 

ブリーフの男。

 

 

 

ぬるぬるランドはついに地獄と化したのである。

 

女の子たちは熱々のローションをかけ続ける。


もうもはや笑いをこらえ切れてなくてニヤニヤしている。
これは天女たちの遊びである。ブリーフで纏った男たちは天女たちの愉快な道楽の的となっているのである。

 


「Oさん!」

 

 

しかし、T先輩はそんな中覚悟を決めた。
Oさんをしっかりと見据え、この勝負に勝つという意思を瞳の中で燃やしている。

そこにはスケベとは関係なく、勝負に立ち向かう男としての決意があった。

 

Oさんはそれを受け止め、T先輩に向かっていった。

掴み合おうとする両者!
緊迫の瞬間!

 

 


そこで、

T先輩は足をすべらせた。


Oさんはその時の様子が
スローモーションのようであったと語る。

 


足を滑らせ、ちょうどリングの後ろ支えがない部分にむかって倒れていくT先輩。


T先輩はそれはそれはきれいなM字開脚をしながら


ゆっくりと


ゆっくりと


落ちていった。

 

 

 


「ありがとうございましたー」

お湯で軽くローションを落とされたあと
店から出る時渡されたのは、タオル2枚のみだった。
3人は身体にローションが残っているのを感じながら、夜の街を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやなんじゃその話!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 


私はOさんに向かって絶叫していた。

Oさんはただただ、目で真実を語っていた。

 

 

 

嘘みたいなAVもあるし、嘘みたいな風俗店もこの世にはある。
T先輩のことを思い出すと同時にそんな嘘みたいな二つのことを思い出す。

 

T先輩のセクハラ癖は、最後まで治らなかったけど、T先輩がブリーフ姿のM字開脚でリングから落ちていくのを想像したら、なんとなく全部許せた。

 

 

 

ちなみにDは後日、バイトのヤリマンの先輩に飲み会でおっぱいを触らせてもらえて、本当に嬉しそうな顔をしていた。

あの日触れなかった感触は、彼の童貞史に刻まれていったことだと思う。

 

ヘリコプターAVは確かに存在する

大学生になって初めてバイトをすることになったその日、私はこころなしか緊張していた。
そこのバイトを紹介してくれたのは高校の時の仲がいい先輩だったので、安心はしていたのだが、女子が少ない上に私が入る時間が深夜帯だったので、他に入る人が優しい人だったらいいなと期待をしていた。

そこにいたのはT先輩という人だった。
T先輩は私の三つ上で仕事が早い人で人見知りをしている私にも気さくに話しかけてくれて、第一印象は“素敵な先輩”だった。
緊張していたけれど、こんな先輩と一緒に仕事が出来るならこれから頑張っていけるかもしれないと思った。

店の営業時間が終わり、片付けが終わった。時刻は深夜2時半。初めてのアルバイトが終わり、しんどくなった体を引きずりながら、バイトの日誌を書きに控え室に戻る。すると、T先輩は私以外のもう一人の中年のバイトの男性にこう話しかけた。


「今ヘリコプターAVってやつにハマってるんすよ」


自分の耳に入ってきた情報を疑った。
AVと聞こえた。中高と全く男子と喋らない学校生活を送ってきて男性経験が微塵もなかったド処女の私の耳には確かにAVと聞こえた。
と、共にAVと全く結びつかない「ヘリコプター」という単語が入っていた。
なんなんだそれ。一体どうなってるんだ。


私が何も反応できず固まっていると、中年のバイトも知らないと答えていた。


「え?知らないんすか?ミッキー柳井っすよ?」


誰だよ。
と思うが、T先輩によるとその筋では有名なAV男優である。一体どの筋なんだよ。



「まずね、バックしてるんすよ

まじかよコイツ。
マジでAVの説明をし始めた。ここにバイト初日のド処女がいるんだぞ。置いていくなド処女を。



「で、ミッキー柳井が言うんすよ『コイツ・・・なかなかやるな・・・そろそろあの技を試すか・・・』って」

SEXって奴よくわかんないけど、最中にそんなことを思うものなの?ド処女、そういうとこ気になるけど?


「で、女を軸にして上で回り出すの」

回り出すの!?!!?!!?!
どうなってるの!?!!?一体何が支えてるの!?


チ〇コいれたままで回ってるんすけど

なるほど〜!チ〇コが支えてんのね〜〜〜〜!!!!


「で、そのままシーソーみたいに男がチンコを軸にギッタンバッタンしながら、手を叩くの

手を叩くの!?!?
なんのために!?手を叩くことが何に作用してるの!?

そしたらその手を叩くのに合わせて女が喘ぐの

喘ぐの!?!?
何が気持ちいいの!?!?!何がどう繋がって彼女の性感帯は刺激されてるの!?
そこでは一体何が起きてるの!?!?


「っていうAV」

いや、っていう、じゃねえよ!!!



私の脳内は全然追いつかなかった。
先輩が身振り手振りで説明している姿に、私は興味を持たざるを得なかった。
ド処女は置いてかれるどころか、その開いたことのない扉に興味津々に引き込まれていた。

しかし、ヘリコプター?リズム拍手?そんなものがあるはずがない。先輩はもしかしたら私が経験が無いことを薄々勘づいてバカにしてるのかもしれない。日誌を書きながら無言で先輩たちの会話に耳をすませド処女は行く末を見守っていた。

そしたら先輩は普通にその場でスマホをつついて実際の動画を流し始めた。

すると、先輩が言った通りの光景がそこには写っていた。



少女はその日大人になった。
世の中にはミッキー柳井という、そういうアクロバティックな技を得意とするAV男優がいることを知ったし、ヘリコプターというジャンルが存在することを知ったのだ。

女の人の喘ぎ声を聞くのが初めてで、普通にメチャクチャいたたまれなくなったので、その後はすぐ家に帰った。




その後日ガールズトークで「AV見たことある?」という話題になった時ドヤ顔で「あるよ?ヘリコプターAV」と答えて、「んなもんあるわけねぇだろ!!!」と怒られたので私は悲しかった。

うそじゃないもん・・・あるもんヘリコプターAV・・・・・・







スマホで「ヘリコプターマン FC2」と検索したら1分くらいのまさにあの時見た動画が出てきたので、メチャクチャ笑って、リンク貼ろうとしましたが、すんでのところを踏みとどまりました。
踏みとどまってくれて、ありがとう。私。

朝の日記

毎朝仕事に行く前にゴミ出しをしている。

実家暮らしなのだが、勤務形態が特殊で収入が少なく、家に金を入れることが出来ないので、家事全般をやっている。一人暮らしの時より家事の量は多い。タダで住まわせてもらっているので、文句は言わない。

低血圧な朝。
全然布団から出られない。声を発したくない。小さい頃から「おはよう」「いってらっしゃい」を交わさないと、返事をするまで問いかけられる教育を食らってきたので、仕方なくその程度の声は発する。

低血圧なので足先が凍えて目が開かない。
足を温めようと正座してると、猫が集まってくる。普通の猫より少し大きいうちの黒猫の重さで、身体が床に溶ける。
もうやめよう。全部やめてしまおう。
今日はこうして過ごそう。と思いかけるが、そういう訳にも行かない。

ゴミを家中から集める。
大の大人が3人と、猫が2人。我が家はゴミが多い。毎日ビールを7本は消費するので、缶ゴミのケースが埋まっていない日を見ない。

着替えるのがめんどくさくて、パジャマのまま外に出る。アホみたいに清々しい。青空が「スカン」みたいな音を立ててるみたいに思える。透明度の高い空気が、肌をなぜて通り抜ける。二文字で表すと寒い。

家からゴミ出し場までの道のりは、小学生の通学路で、パジャマでゴミを出しに行く私と、小学生は逆方向に進み、すれ違う。たまに集中力を失って通学班の列から、少しそれたりしながら、全員同じ場所を目指している。


今日も目の前が眩しくて目が開けられない。


ゴミを出したら、オジサンがチワワ散歩させていた。チワワは私に向かって、これでもかと眉間にシワを寄せ、歯を剥き出しにして、うなっている。

「こんなにチワワって顔怖いんだ」

って私は笑った。

セクシーな修羅場を聞いたことがあるか

東京事変の修羅場を聞いていて急に思い出したことがあるので書く。

もうこのブログでも何回か書いたけど昔コンパニオンのバイトをしていた。
コンパニオンとは、おじさんたちの宴会を盛り上げるために呼ばれる女の子のことである。この説明でも「どういうこと?」とアホづらで聞いてくる人には「出張型のキャバクラみたいなもんだよ!」とか言っていた。まあ正直全然違うんだけど。

キャバクラと違う所は色々あるけど、その中の一つはお客さんに特別気に入られない限りもう一度会うということがないというところだ。一応チーフになったら名刺を渡して「これからもごひいきにどうぞ~」的なやり取りをするので、ごく少ない可能性でまたその人たちが来た時に指名してもらえることもある。

まあそんな感じで一期一会でどんなお客さんとも、ほぼ会うことがないというのがコンパニオンの利点だと個人的に思っていた。

ある時入った宴席で、控室でチーフの女の子から、「この後時間ある?」と聞かれた。
「ありますよ~」と答えたら、彼女は周りの女の子に聞こえないようにコソコソしながら「実は〇〇ちゃん(私の名前)、この後アフターの指名受けてるんよね、いいよね?」と言ってきた。

それあれじゃん。キャバクラのやつじゃん。
さっきキャバクラとここが違う!とか言ってたけどキャバ嬢が客と店の外で会うやつじゃん。

街中で私服に着替えて客と飲み直すのは、友達に見られたらさすがにやばいし、何より宴席と違って守ってくれる人がいないのでちょっとこわい。普通に行きたくないなと思った。

断るそぶりをみせたら逆にチーフにはめっちゃびっくりされた。「いや…でも〇〇ちゃん呼ばれてたからな…どうしようかな…」って困ってる。なんかわたしが困らせてるみたいになってる。なんでよ。

もう一人の指名受けてた子に相談したら、「あ、私前にやったことあるよー」と普通に返された。
流されやすい体質なので、そんな感じで仕方なくいくことになった。人生初のアフターである。



待ち合わせて、普通のチェーン店の居酒屋に入る。
男5女3で飲み会開始。
仕事じゃないからなこれ。絶対何一つ話さねえからな。とか思ってたんだけど、普通に沈黙とか耐えられないので、ちゃんと話した。

話はそこそこ盛り上がった気がするけど、なんにも覚えていない。
向こうは短い時間を使って「いかに女の子に良く思ってもらえるか」とか、接待なら「女というアイテムを使っていかにこの場を盛り上げられるか」としか思っていない。
だからガチ恋みたいなことをしない限り、会話の中で人間性のピースがかっちりはまるなんてことはお互い期待していないんだと思う。(私の主観です)

まあそんなこんなで、お互いの内面の一層目をつつきあうようなトークをそこそこして盛り上がったり、たまにぐだついたりしながら飲み会は終わった。


よっしゃー!!終わったー!!!かえろー!!と愛しいお布団のことを考え始めていた所、「次どうする?」との一言。
え?おひらきでは?まだやんの?と必死でチーフに目線を送っていたのだが、チーフは「カラオケいこっかー!」と、私が一番望んでない方向への後押しをしてきた。

ここでチーフについて触れておくが、チーフは私と同い年の女の子だった。わりとふくよかな体型をしているアジアンビューティな子だ。宴席中にはまとめていた長い髪は、おろすと毛先が赤色になっている。化粧が濃いギャルというわけでもなく、普段は大学に通っている独特の雰囲気を持っているノリのいい女の子だった。
彼女はアフターという行為に慣れまくっているので、この展開がなんにもおかしくないみたいにふるまって、むしろ楽しそうにしていた。



結局そのままカラオケに行くことに。
アフターでカラオケというのは最悪の極みみたいな選択だ。暗いし。距離近いし。

で、私の隣には宴席の時から私の事を気に入ってくれていた人が来た。
ヒルズ族与沢翼みたいな顔と体型をしている。
さっきの居酒屋では離れた席にいたので、「お待たせ」みたいな顔でこっちを見ている。待っていない。ガチ恋すんな。
太めの体型の男性は好みだけど、与沢翼似に関しては、「与沢翼だな」という感想しかない。それ以上でもそれ以下でもない。

翼は「何歌う?」と私にデンモクを渡しながら言ってくる。マキシマムザホルモンを歌いたい。私はロックが好きで、マキシマムザホルモンは絶対歌うしデスボイスも出す。「不勃起日本、ケツ毛引火」って叫びたい。でも全力でデスボイスを出すような雰囲気ではない。ぶっ生き返せる雰囲気ではない。
宴席用の十八番はあるけど、とりあえず私は翼にデンモクを託して今日は聞く専に徹しようと思った。


翼は浜崎あゆみの「Days」をいれてきた。なんで?


その瞬間意気揚々と歌う翼に私は思わず噴き出してしまった。メチャクチャにうまいのだ。ビブラートとか音が上がる所とかの出し方を完全にモノにしている。しかもうまいことを自覚している歌い方だ。段々腹立ってくる。
なんだこいつ。最初から歌いたいなら歌えよ。一人で気持ち良くなるな。

「〇〇(私の名前)がいる~それだけで~心がとてぇも↑あたたかくなるぅ~~~~」

やりやがった。こいつ。ついにやりやがった。
歌詞の君のところに私の名前いれてきやがった。二文字だからって語呂よく当ててくるな。あとそれ源氏名とかじゃなくて本名だからまじで勘弁してくれ。

「〇〇を好きなままでぇ~~~~~いていいですかぁ~~↑↓↑↓」

やめてくれ。手のひらを差し伸べながらこっちを見つめてくるな。ここぞとばかりにビブラートきかせるな。

翼から受ける全力のアプローチに我慢できず、私は助けを求めようとこの一連の流れを見ていたであろうチーフの方を見た。


チーフ、お膝に乗ってた。お膝に乗って完全に男に上半身を預けていた。

目を疑った。
歌とか聞いてない。二人の世界になってる。


え…?セックスしてる…?いやしてないけど。する前のやつ?始まるやつ?

もう翼の歌とかどうでもいい。
翼すげえこっち見てるけどもうどうでもいい。見るな。


そのあとチーフが歌ったのが東京事変の「修羅場」だった。元々かわいい声をしているんだけど、それにしてもうまかった。ていうかエロかった。チーフの修羅場はエロかった。


何時間か歌って宴もたけなわとなり、その後お開きということになった。
私たちはタクシー代をもらい、おじさんたちはもといた旅館に戻ることに。本当は街から歩いて五分の所に住んでいるのだけど、多めのタクシー代をもらって、一度断るそぶりをみせつつ私はしっかり受け取った。
ようやく帰れる…。なんやかんや言って宴席から場を盛り上げ続けた女の子同士で、ねぎらいあって帰ろうとしたその時、

「じゃ!私こっちだからー!気をつけてね!」

と、チーフは膝に乗っていたおじさんと腕を組み夜の街に消えていった。





以上が私の最初で最後のアフターの経験だった。

後から、他の子に話を聞くと、彼女は割といつもそんな感じらしく、全国からくるお客さんと仲良くなり、全国にお財布オジサンを増殖させているらしい。旅行やフェスに行くとそのおじさんと会い、宿泊費やらなんやらたくさんもらうそうだ。
キャバクラと違って、お客さんが全国からくるというコンパニオンのシステムを巧みに利用した作戦である。

彼女のことをあまり良く思っていない女の子も結構いた。しかし、私は逆に「最強だな」と尊敬していた。

アフターだってなんだって、やるなら全力でやる。そしてどうせやるなら全部搾り取ってやればいい。そんなサッパリした考えを持っている子こそ、お客さんにも好かれて、結果的にたくさんのオジサンを幸せにしているのだ。

とことん搾取する側に回って、自分の人生の為にする。こういう子こそ、水商売をやるべきなのかもしれない。そんな風に思った。



今でも東京事変の「修羅場」を聞くと彼女のセクシーな歌い声を思い出す私だった。
与沢翼の声は浜崎あゆみを聞いても、与沢翼を見ても特に思い出せない。


思い出さなくても、よい。

彼女は面白くない

 

オーストラリアから手紙が届いた。


え?オーストラリアに友達なんていましたっけ?と一瞬思うが、宛名のRの文字でなるほどと思う。

今回話に出てくるRは、韓国で一緒に垢すりを受けたRである。

 

 韓国のアカスリに行ったら地獄だった話 - リハビリ人生


彼女と最初会った時、どちゃくそいかついし怖いから関わらないようにしようと思った。

ファーストコンタクトは大学のサークルでの顔合わせだった。

私が入っていたサークルは一学年100人くらいいるでかい規模のサークルで、大きな枠組みの中に何個かの部局に分かれている。その中の一つに、平和部局という部局があった。
先輩が「カンボジアに行くよ!」とか大それたことをその部局のパンフレットに書いていて、私は「なるほど、カンボジアね、まあ大学生活の経験値としてもこういうの行ってみるのもアリよね」とクソ大学生として例に漏れない思考回路でで釣られて入ったのだが、実際は企画が通らなくてカンボジアに行く活動というのはボツになってしまった。詐欺である。カンボジア詐欺。まあなんやかんや続けて私はその部局長になったりもしたんだけども。そのカンボジア詐欺にひっかけられた中の一人が彼女だった。

Rは出会った当初、頭が半分に分かれていた。俗に言うツートンというやつである。彼女の頭は真ん中でくっきり分かれて、片方が金髪、片方が黒髪になっていた。ド目立つ。
そんな個性的な外見で「平和活動に興味あります!」と言ってる彼女を見て「うそつけ」と普通に突っ込みそうになった。


さらに、その時の彼女のTwitterのアカウント名は「みんなの〇〇」だった。私を取り合うのはやめて!私はみんなのものだから!とでも言わんばかりの自信に満ち溢れたアカウント名に、私はおそれおののいていた。自分が大好きじゃないとつけられないネーミングだ。
しかし、「みんなの〇〇」というネーミングセンスはあながち間違いではなく、彼女の人脈は凄まじかった。
色んなところで色んな人と仲良くなるので、びっくりする人がRを知っていたりする。Rを知っていることで共通の話題ができて、また仲良くなれたりする。
Rが人と人との接着剤のような役割を担っているようだった。

 

Rの髪型は色んな色になっていた。
黒金ツートンから始まり、黒赤ツートン、ピンク、1度黒金の間に赤色を混ぜるというオムライスみたいな髪型になったりもしていた。

さらに、赤が好きなのか、彼女の部屋は真っ赤なカーペットに真っ赤な置物の山、日の丸のドデカイ布を壁にかけているという、完全に女暴走族のやべぇ部屋だった。遊びに行った時すぐさまUターンして帰ろうと思ったのもの事実である。


ある時からはずっと黒髪になっていたのだが、彼女の奇抜な髪型、奇抜な部屋、その他もろもろの奇抜さを目の当たりにして、「ここまでする必要ある???」と私はよく不思議に思っていた。

 

そして、あることに気づいた。

Rは実は全然面白くないのでは?と

 

Rは人気者だ。でも、実際メチャメチャ面白いことをいつも言っているかと言われればそうでもないのだ。

彼女をよく見てると、その場のノリに合わせてメチャメチャ適当なことを言ってるだけなのだ。

韓国に一緒に行った時、フェリーが大阪についた瞬間「あぁ〜ここが韓国か〜何もかもが違うな〜」とか言い出すし、韓国に着いたら「やっと大阪かー」とか言ってくる。雑。雑なのだ。
どこいっても変なノリと勢いと、動きでなんとなく面白く見えているというだけなのだ。(それが出来るというのもそもそも凄い才能なんだけど)

彼女の面白くない所に気づいて私は、なんか逆に面白いなと思っていた。

 
人気者でいつも明るいRなのだが、いつか急に「ほんとはマジで友達が少ない」とか急に打ち明けてきたこともある。
仲良くなってから、Rはそんな闇の部分をよく見せてくれるようになった。
学生時代に色々あっただとか。
彼氏に物凄い束縛をするだとか。
酒を入れないと眠れないからいつも養命酒を飲んで寝ているだとか。実はものすごく暗いとか。

私はRのそういう話が大好きだった。

 

そしてR自身から聞かなくても私はRの好きな所を何個も知っていた。

不真面目なように見せかけて誰よりも大学で自分の好きなことを誇りを持って勉強している所だとか。 

部局の活動に参加出来なかったことが悔しくて、急に泣き出した所だとか。

面白いようで実は全然面白くないみたいな所。
そんなギャップ一つ一つに人としての奥行きが感じられて、結果的に魅力的な人だなと思わざるを得なかった。 

 

 

私は大学を卒業したが、Rは今何年生なのかよく分かってない。大学を何度も休学して、海外へ留学しまくっている。“みんなのR”というのをワールドワイドに展開しているみたいだ。ブラジル人にメチャメチャ惚れられて、自分への想いを込められたタトゥーを彫られたという話を聞いて、今こそ“みんなのR”という名称を活かせよと笑ってしまった。


自由人なのか、依存気質なのか、根暗なのか、明るいのか、彼女のことはいくら経ってもよくわからない。

 

友達のことを急にブログに書いたりするのはおそらくこれが最初で最後だろう。
Rのことを急にブログで書いたのは、オーストラリアから手紙が来て、前に「わたしのこともブログで書いてよ〜」と言われてたことを思い出したからだ。


その時Rに、

「わたし中学の時、工事の関係で卒業間近に校舎がぶっ壊されてさ!それを書いてほしい!卒業とともに思い出の地がぶっ壊されていく気持ちわかる?ガシャガシャガシャガシャーー!!!って壊されていく校舎見ながら『ここにいるのもあと少しか・・・』と思う気持ちわかる?!それについて書いてよ!!!!」

って言われてたんだけど、
なんだそれ。
書けるか。めっちゃ面白いけど。


とりあえずこんなんで許してもらおう。と、肝心のRの手紙を開いたら、中国製のハガキに「オーストラリアより愛をこめて。ってこれメイドインチャイナやないかーーい!(ここで爆笑する)」と書いてあったので、やっぱりこいつ全然面白くないな、と私は笑った。