リハビリ人生

知り合いに「アケスケなブログ」って言われました。あけみって名前のスケバン?って思ってたら赤裸々って意味でした。

ヘリコプターAVは確かに存在する

大学生になって初めてバイトをすることになったその日、私はこころなしか緊張していた。
そこのバイトを紹介してくれたのは高校の時の仲がいい先輩だったので、安心はしていたのだが、女子が少ない上に私が入る時間が深夜帯だったので、他に入る人が優しい人だったらいいなと期待をしていた。

そこにいたのはT先輩という人だった。
T先輩は私の三つ上で仕事が早い人で人見知りをしている私にも気さくに話しかけてくれて、第一印象は“素敵な先輩”だった。
緊張していたけれど、こんな先輩と一緒に仕事が出来るならこれから頑張っていけるかもしれないと思った。

店の営業時間が終わり、片付けが終わった。時刻は深夜2時半。初めてのアルバイトが終わり、しんどくなった体を引きずりながら、バイトの日誌を書きに控え室に戻る。すると、T先輩は私以外のもう一人の中年のバイトの男性にこう話しかけた。


「今ヘリコプターAVってやつにハマってるんすよ」


自分の耳に入ってきた情報を疑った。
AVと聞こえた。中高と全く男子と喋らない学校生活を送ってきて男性経験が微塵もなかったド処女の私の耳には確かにAVと聞こえた。
と、共にAVと全く結びつかない「ヘリコプター」という単語が入っていた。
なんなんだそれ。一体どうなってるんだ。


私が何も反応できず固まっていると、中年のバイトも知らないと答えていた。


「え?知らないんすか?ミッキー柳井っすよ?」


誰だよ。
と思うが、T先輩によるとその筋では有名なAV男優である。一体どの筋なんだよ。



「まずね、バックしてるんすよ

まじかよコイツ。
マジでAVの説明をし始めた。ここにバイト初日のド処女がいるんだぞ。置いていくなド処女を。



「で、ミッキー柳井が言うんすよ『コイツ・・・なかなかやるな・・・そろそろあの技を試すか・・・』って」

SEXって奴よくわかんないけど、最中にそんなことを思うものなの?ド処女、そういうとこ気になるけど?


「で、女を軸にして上で回り出すの」

回り出すの!?!!?!!?!
どうなってるの!?!!?一体何が支えてるの!?


チ〇コいれたままで回ってるんすけど

なるほど〜!チ〇コが支えてんのね〜〜〜〜!!!!


「で、そのままシーソーみたいに男がチンコを軸にギッタンバッタンしながら、手を叩くの

手を叩くの!?!?
なんのために!?手を叩くことが何に作用してるの!?

そしたらその手を叩くのに合わせて女が喘ぐの

喘ぐの!?!?
何が気持ちいいの!?!?!何がどう繋がって彼女の性感帯は刺激されてるの!?
そこでは一体何が起きてるの!?!?


「っていうAV」

いや、っていう、じゃねえよ!!!



私の脳内は全然追いつかなかった。
先輩が身振り手振りで説明している姿に、私は興味を持たざるを得なかった。
ド処女は置いてかれるどころか、その開いたことのない扉に興味津々に引き込まれていた。

しかし、ヘリコプター?リズム拍手?そんなものがあるはずがない。先輩はもしかしたら私が経験が無いことを薄々勘づいてバカにしてるのかもしれない。日誌を書きながら無言で先輩たちの会話に耳をすませド処女は行く末を見守っていた。

そしたら先輩は普通にその場でスマホをつついて実際の動画を流し始めた。

すると、先輩が言った通りの光景がそこには写っていた。



少女はその日大人になった。
世の中にはミッキー柳井という、そういうアクロバティックな技を得意とするAV男優がいることを知ったし、ヘリコプターというジャンルが存在することを知ったのだ。

女の人の喘ぎ声を聞くのが初めてで、普通にメチャクチャいたたまれなくなったので、その後はすぐ家に帰った。




その後日ガールズトークで「AV見たことある?」という話題になった時ドヤ顔で「あるよ?ヘリコプターAV」と答えて、「んなもんあるわけねぇだろ!!!」と怒られたので私は悲しかった。

うそじゃないもん・・・あるもんヘリコプターAV・・・・・・







スマホで「ヘリコプターマン FC2」と検索したら1分くらいのまさにあの時見た動画が出てきたので、メチャクチャ笑って、リンク貼ろうとしましたが、すんでのところを踏みとどまりました。
踏みとどまってくれて、ありがとう。私。