リハビリ人生

知り合いに「アケスケなブログ」って言われました。あけみって名前のスケバン?って思ってたら赤裸々って意味でした。

血尿元年

血尿が出ている。

あ、まちがえた、新年あけましておめでとうございます。

ものごとには順番があるからね。挨拶があってから血尿の報告。これを間違えたらいけない。社会人の常識。

晦日の夜から血尿が出ている。
紅白歌合戦の裏で、紅白尿合戦をしていた。真っ白な顔VS真っ赤な尿!優勝は・・・赤!血尿!やったーーーー!!!全員殺す!

調子乗って昼に大量に酒を煽っていたのが原因だった。でもさあ、酒飲んでただけよ?そこまでする必要あるかね。尿を出す度、メチャクチャ痛い。「み゛ょ・・・っ」って声出るくらい痛い。トイレに行く度誰かに手を握っててほしくなるくらい痛いのよ。ちょっぴりお酒を飲みすぎたからってそこまでする必要ある?
ゲンコツくらいでいいじゃん。血尿出させんでええやん。血尿。思ったより字面すごいな血尿って。


年を越して以降も血尿が止まらないので、祖母の家に行って、「あけましておめでとう」を言ったあと、二言目に「血尿が出てる」と親戚一同報告した。
新年の挨拶を先にするという順番は守れたけど、相手の言葉を待たずに血尿の報告をしたせいで、相手の一言目は「血尿!?」だった。血の轍である。


お昼になる前に病院に行った。

新年に空いている病院は当番院でいつもよりとても混んでいる。スリッパすら履けなかった。
1時間待って問診票を書き、それから1時間待って診察をしてもらった。

朝から働きづくしであろう医者は「え〜と」と言いながら私の問診票を見て2度見していた。
病院にやってきてから2時間経過している。スムーズな診察をしてもらおうと、端的に症状を話した。


私「大晦日の昼にメチャクチャ酒飲んで、夜に気分が悪くなって吐いてて、尿意を催したから試しにおしっこしてみたらメチャクチャ血尿出ました。」


医者「ブフッ」


おい、笑うなよ。
急に酒飲みのバカがきたからって笑うなよ。
元旦に血尿出てんだぞ。真剣だよこっちは。


私「熱もあるんですけど、インフルじゃないですよね・・・」

医者「いや、インフルじゃないでしょうね、ふふ」

働き詰めだったのだろう。
元旦の忙しい病院に唐突に酒呑みのバカがやってきたことがツボにハマったようで、その後も診察をしながら医者は終始ニヤニヤしていた。


診察後、会計になかなか呼ばれることがなかった。普段はこんなに人が来ることがないのだろう。受付は人数不足で完全にてんやわんやしていた。

「〇〇さーんタミフル出しときますね」
「△△さんタミフル出しときますねお大事に」
「✕✕さん体温測って問診票書いてくださーい」
「◽︎◽︎さんタミフルです〜」
「あ、こんにちは〜こちらに名前を書いてお待ちください」
「☆☆さんタミフル出しときます〜」


てんやわんやである。待たされる患者も、処方する事務員もみんな殺伐としていた。

あとタミフル処方されすぎじゃない?全員じゃん。全員タミフル処方されて、壁にぶつかりながら部屋を出ていってるじゃん。

町中のインフルエンザの人間がこの部屋に集められている。
で、なんだっけ?私の病気、膀胱·····炎?
あの、帰る時「タミフル出しときますね〜」って形だけでも言ってくれないかな・・・
そしたら私、壁にぶつかりながらフラフラと帰るからさ・・・
3時間待って、膀胱炎の薬処方されるってなんかさあ、新年早々負けてるじゃん。もうこの際タミフルくれよ・・・・・・・・・。

それか、この際受付手伝おうか?
正直めっちゃ元気だし。膀胱に菌が入ってる以外は至って健康だし。
全員にタミフル配って回ろうか?それくらいの働きするよ。インフルに比べたら、膀胱炎って、普通の人、じゃん。



病院を出たのは、来院した4時間後だった。冷たい空気が頬を撫ぜると、信じられないくらい空気が美味しく感じた。

2020年。今年、26歳になる私は、
酒を飲みすぎて血尿を出している。

「清く正しく生きよ」なんて目標は到底似合わない。出来ることならば健康で、少しでも人らしい人生を送れるよう、リハビリを続けていきたい。あと、良い女にもなりたい。26歳だし。綺麗で魅力的な女になりたい。冗談とかじゃないんで、目、見ます?めっちゃ真剣なんで。

ということで、新年のご挨拶と変えさせていただきます。

今年もピリきゅう、そしてリハビリ人生をよろしくお願いします!



ということで、私は赤いお花をつんできます。ふふ♡(あ、良い女だ!)