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リハビリ人生

色々な文章を書きます。

しゃらくせぇ話

隣の芝生は青い。めちゃめちゃ青く見える。




女の子は可愛い。




可愛い女の子になりたいと思う瞬間がある。
髪の毛がフワフワしてていい匂いがして、人が言ったことに大してハニカんだり微笑んだりして、その場にいるだけで場が和やかになれるような人。可愛い。



友達にそういう子がいる。
下ネタを周りが言っていると、分からなさそうにしていて、隣の人あたりがそれを耳打ちすると照れながらも「ふふふ」って少し笑っている。

私はというとその照れて笑う姿が見たいから下ネタを率先して言う側の人間だ。よくアクセルを踏み過ぎて度を超えた下ネタを言って、全員がドン引きしているのを見て、よく興奮してる。
「うわぁ・・・!ドン引きされてる!(ドキドキワクワク)」ってなる。



そんな奴可愛いか?可愛くない。



私の性癖の話は置いておいて、私が好きなその子は可愛いだけじゃなくて人としての芯を持っている。話を聞くのがうまくて共感をちゃんとするんだけどその中で自分の芯をちゃんと持ってるから、流されない。頑固さがある。



なんて素敵で魅力的な人だろうって、思う。



なんで隣の芝生、こと隣の可愛い女の子がこんなに可愛く見えるんだろうと思う。


自分にないものを持っているからだろうと思う。


自分に欠けているものはいくらでも挙げることが出来る。ガサツ、料理が下手くそ、部屋を片付けるのもへた、運動ができない、男勝り、上から目線で可愛くない、挙げていったらキリがない。


ダメだダメだ。人としてダメだ。女としてダメだ。可愛くなりてぇよ〜〜〜〜〜あの子みたいになりてぇよ〜〜〜〜〜という欲が急に溢れてきて先日、仲のいい先輩に酔って「いい女になりたいんれす〜〜〜」ってゲボヅラさげて泣きついた。めんどくさい。私が先輩だったら水ぶっかける所だけど、先輩には踏みとどまってもらえて良かった。風邪ひかなくて済んだ。


いつもはおちゃらけてるんだけど急にマジレスしてくることでお馴染みのその先輩はお水の代わりに私に言葉をぶっかけてくれた。


「いい女になりたいよ〜とかって言ってるうちはいい女じゃないでしょ。まず自分に持ってるものを自覚しなよ。」



はてなマークが浮かぶ。
先輩はテストの点数に置き換えて説明してきた。
「君の数学の点数が50点だったとする。国語の点数は80点。頭が良くなりたい!と思って数学を勉強して50点から80点になったとしてさ、周りはどう思う?また、数学の50点を80点にするのと国語の80点を100点にするのどっちが近道だと思う?数学を80点にした時より、国語を100点にした時の方が周りからの評価は分かりやすいものになるだろうね。」


数字がたくさん飛び交っていてかなり酔っていた私は「マジレスしてんなぁ」とか思いながら、ボーーっと先輩の言葉を追いかけていた。私は国語が好きだった。なるほど「国語な得意な人」として人から認識されることは確かに心地よいかもしれない。


「ないものを自覚するのは簡単だと思う。だからこそ、自分が持ってるものを自覚してそれを伸ばした方がいいよ。それが魅力的な人になる近道でしょ。」


もっともすぎる正論で私はグラス握ったままなんにも言えなくなってしまった。
この野郎正論言いやがって〜〜〜〜!!!!!!!!!!正しいことだけがすべてじゃないんだぞ〜〜〜!!!!!キーーーーッ!!!って感じだったが、ないものねだりの私には必要な言葉だった。


自分にないものをあげるのは簡単だ。
でも自分にあるものを挙げていくのは急に言葉が詰まってしまう。自分のことを私はなーんにも分かっていないのかもしれない。



「どうやったって自分は自分にしかなれない」
という現実は私に、絶望と希望を与えてくれる。どう受け取るかは自分次第だろう。



芝生は青い。



どこまでも青く広がっている。



先輩のたとえ話は分かりにくかったから、今度もっと分かりやすいたとえを用意して、同じ話をあの子にしてみよ。



ほんでまた「ふふ」って笑ってもらお。